脳神経外科医、東京女子医科大学教授。脳性マヒやジストニアなどの治療に取り組み、ジストニアに対しては脳深部刺激・凝固術・選択的末梢神経遮断術などを行っている。書痙・音楽家の手のジストニアのための凝固術を世界で唯一行う。世界を飛び回って患者の治療をしているドクターである。
神経内科医。聖マリアンナ医科大学准教授・川崎市立多摩病院神経内科部長。NPO法人ジストニア友の会理事長。ジストニアや神経変性疾患が専門。趣味はテニス、ギター・オーボエ演奏。
手椀ジストニア患者
子供の頃より手腕のジストニアを発症。結婚後、子供にも遺伝するのではないかと子供を産むことを躊躇していたが、ジストニア友の会で患者と交流することにより子供を産むことを決意し女児を出産。現在は子育てで多忙な日々を送っている。身体障害を持った母親を支援するグループ作りを画策中。
痙性斜頚患者
システムエンジニアとして勤務。治療を克明に記録し、筋肉の役割と症状の関係の精通に努めている。趣味はインラインスケート。
眼瞼痙攣患者
進学塾を経営していたが、症状が進行し塾講師を続けられなくなる。就職機会を得るため身体障害者手帳が交付されることを望んでいるが、現在は機能的失明状態になる眼瞼痙攣の症状に対する認定基準がないため、申請ができないという悩みがある。
田中美穂(たなか みほ)
痙攣性発声障害を発症。S.D.C.P発声障害患者会代表。社員教育や顧客満足などの研修トレーナー。発声障害患者への理解を広めるための活動を積極的に行っている。http://sdcp.bumi2.com/
全身性ジストニア患者
5歳でDYT1遺伝子異常による全身性ジストニアを発症し寝たきり状態になる。発病当初は精神疾患と診断されるが、7歳で平孝臣医師に脳深部刺激手術を受け、車イスで移動ができるまでに回復。現在は通信制高校に在学中。
書痙患者
ボツリヌス毒素療法(注)を始めたが、ジストニア症状が出る筋肉が生活するのに重要な役割を持っている場所で、治療を受けると治療を受ける前より生活に支障が出るため、現在は治療を中断して様子を見ているところである。
(注):ボツリヌス毒素療法は神経末端に作用して、脳からの誤った信号をブロックしジストニア症状を緩和するが、筋肉に力が入らなくなり不便を強いられる場合がある。
遅発性ジストニア患者
薬剤性の遅発性ジストニアを発症。映画撮影当時は精神的なことが原因で発声ができなくなっていたため、インタビューは筆談で回答した。現在、発声障害は解消している。
智内威雄(ちない たけお)
東京音楽大学卒業。ドイツ・ハノーファー音楽大学に留学中右手にジストニアを発症。現在は「左手のピアニスト」として演奏活動をしている。左手のピアノ作品という忘れ去られてしまった貴重な音楽作品の発掘・復興をする「左手のアーカイブ」活動を行っている。http://tchinai.com/
阿部祐美子(あべ ゆみこ)
品川区議会議員。ジストニア友の会の活動をサポートしている。
岡崎トミ子(おかざき とみこ)
前参議院議員。前民主党難病対策推進議員連盟会長。
田村憲久(たむら のりひさ)
衆議院議員。厚生労働大臣。映画撮影当時はシャドーキャビネットの厚生労働大臣だった。
スタッフ紹介
監督・編集 川畑友生(かわはた ゆうき)
大学を卒業後、塾講師、遺跡発掘作業員を経て、日活芸術学院に入学。映画製作を志す。
卒業後は、映画、テレビドラマの助監督として活躍。
大学剣道、遺跡発掘、二本松少年隊、脳神経外科医、音大ピアノ科についての作品を企画中。
本作が長編映画初監督作品である。
撮影 田中亮(たなか りょう)
撮影 坂田優子(さかた ゆうこ)
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